2019年2月
主計町茶屋街周辺
主計町茶屋街
ひがし茶屋街、にし茶屋街とともに金沢三茶屋街とされている主計町茶屋街。
浅野川沿いに和の風情溢れるお茶屋などが立ち並んでおり、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。
昼間、気軽に立ち寄れるお店はほとんどなく、そのせいか、観光客も見かけませんでした。
他の茶屋街と比べると、街歩きという点ではあまり楽しくないと思いますが、その分、ちょっと閉ざされた感じの昔ながらのお茶屋街の風情が残されています。
江戸時代、富田主計の屋敷があったことが地名の由来だそうです。
主計町緑水苑
主計町茶屋街のすぐ隣にある、金沢城西側の内堀を利用した親水公園です。
金沢市制百周年記念事業の一環として整備され、池泉回遊式庭園に見立ているそうです。
訪れたときは誰もおらず、貸し切り状態でした。
旅の途中、ちょっと一休みするにはもってこいの場所でした。
あかり坂
以前は名前のない坂でしたが、作家の五木寛之氏によって2008年にあかり坂と命名されたとのことです。
石壁と板塀の風情のある坂道です。
暗がり坂
この坂は、かつて旦那衆が人目を避けて茶屋街に通うために使われてきたとのことです。
お茶屋の間を縫うようにある細い路地の坂道が何とも言えずいい雰囲気です。
浅野川大橋
大正11年に作られた、三連のアーチが美しい橋で、国の登録有形文化財に指定されています。
夜、茶屋街から見るライトアップされた姿もまたきれいです。
中の橋
主計町茶屋街近くの浅野川に架かる、泉鏡花の小説「化鳥」、「照葉狂言」の舞台にもなった橋です。
昔、橋を渡るごとに一文を支払わなければならなかったことから別名「一文橋」とも言われていたそうです。
一見すると木造の橋のようで、風情があって金沢にマッチしていました。
金沢蓄音機器会館
レコード店を営んでいた八日市屋浩志氏の蓄音機とレコードのコレクションが基になっているそうです。
館内に、明治、大正、昭和と各時代の蓄音機がズラリと並ぶさまは圧巻です。
1日3回ほど、蓄音機の実演もあります。
個人のコレクション以外にも、他から集めてきたものもあるのでしょうが、保管する場所やお金のことを考えると、これだけの蓄音機を個人で集めたのがすごいです。
柳宗理デザイン研究所
日本を代表するインダストリアルデザイナーである柳宗理に関するこちらの施設は金沢美術工芸大学の付属施設だそうです。
彼が金沢美術工芸大学で教えていた縁で、作品をはじめとするデザイン関係の資料約7000点余りが寄託され、この研究所が設立されたとのことです。
展示資料室には、台所や居間などシーン別に空間を作り、そこに彼のデザインしたものが展示してあります。
「直にモノを見、触れてモノと対話して欲しい」とのことで、キャプション・説明文は一切ありませんでした。
令和になった今でも、作品に全く古さを感じないどころか、洗練されていて、おしゃれに見えるあたりはさすがです。
泉鏡花記念館
金沢の三文豪のひとり、泉鏡花が幼少時代を過ごした生家跡に建つ記念館です。
自筆原稿や初版本など、鏡花に関する数々の資料を展示しています。
金沢文芸館
この文芸館は金沢の文芸活動の拠点、発信基地となるべく開設されたそうです。
3階の文芸フロアでは、金沢市による文学賞・泉鏡花文学賞の全受賞作品が展示されていました。
また、2階には作家・五木寛之氏に関するコーナーがありました。
こちらは昭和4年に建てられた、銀行だった建物を利用しており、レトロな外観が素敵でした。
国の登録有形文化財にもなっているとのことです。
夜にライトアップされた姿もまたきれいです。
大樋美術館
ギャラリー。
ここで美術館の受付と、見学後のお茶をいただきました。
設計は新国立競技場と同じ、隈研吾氏とのことです。
美術館。
ギャラリーの横を入っていった敷地の奥にあり、ミシュランガイドでは一つ星を獲得しているとのことです。
350年続く大樋長左衛門窯の敷地内にあり、初代長左衛門から現代にいたるまでの大樋焼作品や加賀藩縁の茶道具類を展示しています。
ロクロを一切使わず、手で捻り、飴釉を使用しているのが大樋焼の特徴だそうです。
美術館見学の後にはギャラリーでお抹茶とお菓子をいただきました。
茶碗は置かれている大樋焼の茶碗から、好きなものを選べます。
実際に買い求めるとなると結構なお値段がするお茶碗を使うことができ、ちょっとリッチな気分になれました。
寺島蔵人邸跡
加賀藩中級武士・寺島蔵人のお屋敷です。
百万石通りから1本中に入った住宅街に佇んでいます。
蔵人は画人でもあり、彼の描いた作品も残されています。
池泉回遊式のお庭も立派で、訪れたのが冬だったので花は咲いていなかったのですが、季節ごとにドウダンツツジ、ツバキ、ツツジなどの花が咲くそうです。
また、茶室ではお抹茶をいただくこともできます。
※この投稿は以前、別のサイトでアップしたものを再投稿したものになります。
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